シリーズ4作全て面白い!傑作刑事アクション
1987年 アメリカ
原題:Lethal Weapon
監督:リチャード・ドナー
出演:メル・ギブソン、ダニー・グローヴァー、ゲイリー・ビジー他
上映時間:110分
妻を交通事故で亡くし、自殺願望のあるマーティン・リッグス(メル・ギブソン)、妻と3人の子供たちを愛するベテラン刑事ロジャー・マータフ(ダニー・グローヴァー)、反発しあいながらも犯罪組織に立ち向かう過程でパートナーシップが築かれていく。
本シリーズの面白さを一言で表すとすれば、「最高のバディムービー」と言えるだろう。ストーリーもいたってシンプルであり、警察が立ち向かうことを考えると当然と言えば当然であるが、最近のヒーローものと比べ犯人は普通の悪者であり(4作目のジェット・リーを除く。強すぎる!)、有名大物俳優が演じているというわけでもない。
にもかかわらずシリーズを通して楽しめるのは、主人公二人の絡みが面白すぎるからである。真面目な先輩(マータフ)をやんちゃな後輩(リッグス)がいじり倒すという感じであるが、1作目で自殺願望のあったリッグスが、マータフの愛情あふれる家族に触れ生きる意欲を取り戻す。2作目以降リッグスは家族のようにマータフの家に入り浸っており、マータフの家族との絡みも本シリーズの魅力の一つである。。
この頃のメル・ギブソンは飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍で、魅力であるたくましさやユーモア溢れる役柄で大いに楽しませてもらった(「テキーラ・サンライズ(1988年)」、「バード・オン・ワイヤー(1990年)」、「マーヴェリック(1994年)」、「ペイバック(1999年)」など)。
また監督としての才能も発揮し、「ブレイブハート(1995年)」ではアカデミー作品賞、アカデミー監督賞など5部門を受賞。初監督作「顔のない天使(1993年)」、高評価を受けた「ハクソーリッジ(2016年)」、キリスト処刑までの12時間を描いた「パッション(2004年)」、全編マヤ語の作品「アポカリプト(2006年)」など監督作は主演作と異なりシリアスな作風である。
相棒役マータフを演じるダニー・グローヴァーもシリアス、コメディーから悪役と幅広い役柄を演じられる名バイプレイヤーである。主演作が少ないためメジャー感がないが、デンゼル・ワシントンやモーガン・フリーマンと肩を並べる黒人俳優である。主演作の一つである「プレデター2(1990年)」だが、前作の主演がアーノルド・シュワルツェネッガーであったため、公開前はやや見劣りする印象であったが、個人的には前作と甲乙つけがたいくらい楽しめた。それは本作のダニー・グローヴァーがカッコいいからである。
本シリーズは「リーサル・ウエポン2/炎の約束(1989年)」でレオ・ゲッツ(ジョー・ペシ)、「リーサル・ウエポン3(1992年)」でリッグスの恋人役としてローナ・コール(レネ・ルッソ)が、そして「リーサル・ウエポン4(1998年)」ではリー・バターズ(クリス・ロック)が部下として加わり、より家族的な要素が増し作品を魅力的にしている。
2021年1月にはオリジナルメンバーによる5作目の製作が発表されたが、これまで全作の監督を務めたリチャード・ドナーが7月に91歳で亡くなっており、このまま製作中止となってしまうのだろうか。
何れにしろ未見の方は本シリーズの視聴をおすすめする。数年おきに一気見したくなる面白さ!
それでは、また別の作品紹介でお会いしましょう。「さよなら、さよなら、さよなら!」
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